コラム
過眠症の治療法とは? 薬物療法と生活改善のポイント
2026/03/06
「十分に眠っているはずなのに日中も強い眠気が続く」「朝起きることができず、仕事や学校に影響が出ている」――このような症状に悩んでいる方の中には、過眠症の可能性がある方もいます。過眠症は単なる「寝すぎ」ではなく、日常生活に大きな支障をきたすことがある睡眠障害の一つです。
この記事では、過眠症の基本的な特徴と、一般的に行われている薬物療法や生活改善のポイントについて解説します。また、通院が難しい方に向けた在宅医療の選択肢についてもご紹介します。
過眠症とは
過眠症とは、夜間に十分な睡眠をとっているにもかかわらず、日中に強い眠気が続いたり、長時間眠ってしまったりする状態を指します。代表的な睡眠障害としては、ナルコレプシーや特発性過眠症などが知られています。
過眠症の症状には、次のようなものがあります。
- 日中の強い眠気
- 長時間の睡眠をとっても眠気が残る
- 朝なかなか起きられない
- 仕事や学校で集中できない
こうした症状が続くと、生活リズムが乱れたり、社会生活に影響が出たりすることもあります。単なる疲労や生活習慣の問題と思ってしまい、適切な相談が遅れてしまうケースも少なくありません。
日中の眠気がある方に必要な睡眠時間は7時間30分以上と言われています。
必要な睡眠時間を一定期間摂取しても日中の眠気が解消されない場合に、過眠症の可能性が示唆されます。
また、睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群、周期性四肢運動障害、うつ病といった病気も鑑別にあがります。
過眠症の治療法
過眠症の治療は、原因や症状の程度によって異なりますが、一般的には薬物療法と生活習慣の改善を組み合わせて行われます。
薬物療法
過眠症の症状が強く、日常生活に支障が出ている場合には、医師の判断のもとで薬物療法が検討されることがあります。薬は日中の覚醒を助けたり、眠気を軽減したりする目的で処方されることがあります。
ただし、すべての方に薬が必要になるわけではありません。症状の程度や生活状況、他の病気の有無などを踏まえて、医師が総合的に判断します。薬物療法を行う場合も、定期的な診察を通して効果や副作用を確認しながら調整していきます。
生活習慣の改善
過眠症の改善には、日常生活の見直しも重要なポイントです。例えば次のような工夫が挙げられます。
- 毎日同じ時間に寝起きする
- 昼寝を長く取りすぎない
- 寝る前のスマートフォンや強い光を避ける
- 日中に適度な運動を取り入れる
これらはすぐに効果が出るとは限りませんが、睡眠リズムを整えることが症状改善につながる場合があります。
通院が難しい場合の相談先
過眠症の症状がある方の中には、「朝起きられない」「外出が難しい」といった理由で、医療機関への通院が負担になる場合もあります。そのような場合、在宅医療という選択肢もあります。
尼崎エリアで在宅医療や精神科診療を行っている よりそうこころの在宅クリニック では、通院が難しい方に向けて、ご自宅で医師が診療を行う訪問診療に対応しています。症状や生活状況に応じて、相談できる体制が整えられています。
※診療内容や対応範囲は症状や地域によって異なる場合があります。
まとめ
過眠症は「ただ眠いだけ」と見過ごされがちですが、日常生活に影響が出ている場合には、医療的なサポートが必要になることがあります。治療では、薬物療法だけでなく生活習慣の見直しを含めて、症状に合わせた対応を行うことが一般的です。
眠気が続いて困っている場合や、生活に支障が出ている場合は、一人で抱え込まず専門の医療機関に相談してみることも大切です。特に通院が難しい方は、在宅医療などの方法も含めて、自分に合った相談先を探してみるとよいでしょう。
記事監修医師

本 将昂 院長
精神保健指定医
日本専門医機構認定 精神科専門医